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ナミビアの悲劇的な現状 2 -ルシアさん一家-


3.インタビュー開始 -ルシアさん-

「まず私達を家に招き入れてくださり感謝します。なぜ私達が来たかと言うと、あなたの現状を広く知らせることによって、より多くの寄付金が集まるかもしれない。子供達に必要なものが集められるかもしれません。だからあなたの了解が得られれば子供達からもストーリーを聞かせてもらい、写真も何枚か撮らせて欲しいと思います。それがwebページやポスターなどに使われる予定ですが、大丈夫でしょうか?」

Danetteは時々現地の言葉を交えながらとても丁寧に、ゆっくりとルシアさんに話しかけ、通訳の現地スタッフが訳します。
快く了解してもらえ、インタビューがスタートしました。

まずはルシアさんのインタビューから。
彼女は46歳、七人の子供がいるそうで一番上は22歳、下は7歳だそうです。数年前に子供達の父親と離婚し、今は近所に住む友人と協力しながら生計をたてているそうです。
子供達の父親は既に他の女性と結婚しているそうで、ほとんど生活の支援は無いそうです。
ルシアさん自身は無職で、二時間かけて薪を取りに行き、それを一束約100円で売っています。

この地区では特に女性一人で行動するのが大変危険なので、近所の友人と数人で取りに行くそうです。また、小さなチョコレートなどのお菓子を仕入れて、一つ10円ほどで売っています。
ナミビアの物価は先日の記事でお伝えしたように、アフリカ諸国の中でも極めて高いです。
やはりこれだけの収入源では十分なわけはなく、食べ物が手に入れられない時もあるそうです。そんな時は子供達だけでも近所の家から食べ物を分けて貰うそうです。
この国はアフリカ諸国の中では成長著しく、各地で工事が行われています。ただ、工事現場で女性が職を得られるのは極めて稀だそうです。
この国では依然女性が仕事を得るのは大変難しい事だそうで、この生活を抜け出す目処は立っていないそうです。

この写真を見て下さい。

この書棚の殆どが、男女平等に関する書籍です。画像左上には
『50/50 Women & Men』
のポスターが見えると思います。
国の政策として男女平等を打ち出し、憲法でも男女平等が定められています。もちろん参政権も男女平等です。
公共施設や教育施設では男女平等に関する沢山の掲示物を見かけます。

ただ実情としては、「アフリカの文化として完全な男女平等は無理だ」と女性たちは言います。

4.インタビュー -子供達の現状-

今度は末っ子、マガノちゃん七歳にインタビュー。
彼女は学校が大好きな一年生。マガノちゃんは恥ずかしがり屋で一つ一つ聞き出すのが大変でしたが、笑顔の素敵な女の子です。
英語の読み・書きが好きなようで、基本的なやりとりは英語で出来ます。
一番楽しいと思う瞬間は、「誰かからプレゼントをもらった時」
一番悲しいと思う瞬間は「誰かに食べ物を取られてしまった時」だそうです!
今一番欲しいものは「お菓子と靴」
夢は医者になることだそうです。

次は下から二番目、八歳のフェストゥス君。彼もシャイで、インタビューはゆっくりと進みます。彼は二年生。彼も英語の読み書きが好きなようで、特に本を読むのが好きなようです。
一番楽しいと思う瞬間は「プレゼントを貰った時」
一番悲しいと思うのは「お母さんに怒られた時」だそうです。
今一番欲しいものは「靴と服」
将来の夢は「教師になって、生活を助けること」だそうです。

彼等は日本の子供達と比べると、その年齢にしては小柄なように感じます。

彼らは母国語の他に英語の読み書きを一生懸命勉強しています。
母親は英語が話せないにも関わらず、子供達は基本的なやりとりは英語で出来ます。
ただ、読むことが好きなのに彼らの家には本がありません。

彼らには夢があります。
殆どの子供達は、口を揃えて『医者』『教師』になりたいと言うそうです。
理由は、良い収入を得て、親の助けになりたいからです。

今一番欲しいものは、『靴』だそうです。砂利だ路面が荒れていて、なおかついたるところにガラス片の落ちている中、子供達の多くは裸足で生活しています。

そして、十分な服がありません。子供達は伸びきって所々破れた服を着ています。
Danetteは言いました。
「ナミビアの冬が寒いのは知っているでしょ?この小屋でこの服装だから、毎年何人かの子供達が冬を越せずに亡くなるのよ」

一通りインタビューが終わり、それぞれWebページ用の写真を撮り終え、次の訪問先に向かうため、ルシアさん家族に別れを告げました。

続きはまた後日アップします。

※インタビュー模様の画像が無い事をご了承下さい。インタビュー自体の邪魔にならないよう、僕は室内での撮影を控えたのです。後日FHSの記事を紹介させて頂きます。


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