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ナミビアの悲劇的な現状 4-自分に出来ること-


さて、これまで三回に渡ってお届けしてきましたナミビアの現状について。
今回はまとめとして、自分として何が出来るかについて考えてみました。

7.まず、自分がここにいる理由

今回このナミビアでのボランティアを決めた理由は、単純に「自分の持っているスキルを活かして人の為に活動できる」という事でした。
自転車整備を現地の人に教え、就労支援・自立支援をする事。更にその利益が子供達への食糧支援に使われるという事。今まで自分が培ってきたスキルが途上国支援の役に立つと思うと、とてもワクワクしました。

東日本大震災後、被災地では自転車整備士のボランティアを必要としていたにも関わらず、関東地区の自転車需要が急増したこともあり、本業の多忙を理由に実行に移せませんでした。
その後悔もあり、イギリス人の友人からこの話を聞いた時には、「今自分が出来る事がそこにあるのであれば、行くべきだ」と強い決意が生まれたのを覚えています。

ただその反面、支援やボランティアが全て正しいとも考えてはいません。
僕は基本的に資本主義の考え方で、力のあるものが勝つ世界を否定するつもりはありません。また根っからの成長論者なので、常に成長し続けた者が成功をすると考えています。
支援する側は、支援をされる側の成長に繋がるきっかけを与える事が重要なのだと思います。

『自転車が世界を救う』というコンセプトも、救いの手を差し伸べるという意味だけではなく、ユーザー・社会・そして事業者それぞれが恩恵を受けられるシステム、それを構築できると考えているからです。

もちろん自分の力の範囲内で、少しでも人の助けになりたいとも思っています。
ただ何かを改善したり、困っている人達に『継続的支援』を提供する為には『力』が必要です。人間力・求心力・経済力などの『力』が。
その為にも、まずは自分の仕事・活動が世間に愛されるサービス・情報を提供し、正当な対価を頂き、成長していく事。その道筋を探る為の『自転車海外修行旅』です。

僕の親友で経営者でもある彼がとても良い事を言ってくれました。
「ボランティアのような奉仕活動だけを目的としていると、無償で行っているから質に関わらず感謝される環境に慣れてしまうことがある。それで満足してしまっては人として成長しない。まずは経営者として自分の家族と社員の家族に責任を持ち、社会的にしっかりと成功を収める事。支援は自分が地に足をつけてから」

これはもちろんボランティアの否定ではなく、未来を見据え『自分の成長』と『支援の質』が比例するという考え方からのアドバイスと捉えています。

8.自分に出来る事

今このナミビアの地に立ち、やるべき事は以下の三点だと考えています。

・まずは与えられた活動をしっかりと全うする事。

・現地の事を理解すること

・その上で現地の情報を少しでもわかりやすく皆さんに発信すること

自分一人の力はとても小さいかもしれませんが、それでも何か出来る事はあるはず。
ナミビア生活も約半分を終え、残り一ヶ月、模索しながら動いて行きたいと思います。


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